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<はじめに>
この記事ではクローンを肯定するつもりも否定するつもりもありません。
道義的あるいは倫理的側面を考慮すればクローンは否定すべきなんでしょうが、心に訴えかけてもクローンは消えませんので、実直にオーセンとクローンの良し悪しを比較してみようと思います。
(大いに主観が混じるので、批判を受ける記事かもしれません)
単語 オーセン:authentic, 正規品のこと
クローン:clone, 海賊版、コピー品、非ライセンス品
<いきさつ(スルー推奨)>
Vapeの世界では特にアトマイザーにおいてクローン製品が出回っております。
新作オーセンがユーザーの手元に届くその日に、海外サイトでクローン品が1/10ほどの価格で売り出されるのは日常的なことです。
ところがヴェポライザーの世界では、クローン品をしばしばみかけることがありますが、それらはあまり高く評価はされていません。
<Vapeのオーセンとクローン(スルー推奨)>
Vapeのアトマイザーでは精密にクローン製品を作るメーカーが確立しており、◯◯のクローンはクオリティが高い、あるいは◯◯のクローンはオーセンと遜色ない(ごく稀にオーセンを凌ぐ)といったクオリティのものが存在します。
希少なオーセンのアトマイザーは値段が高騰し、リスト販売され、通常の経路では入手できないようなケースもあります。手に入らないのだから、安いクローンを買う、そしてそのクオリティも比較的高いのでクローンが蔓延するという悪循環を呈しています。
Vapeのアトマイザーでは「どのアトマイザーに」「どういうビルドを施すのか」というのが喫味に与える最大のファクターであり、オーセンとクローンによる喫味の差は適切なクローンを選びさえすればさほど大きなものではなかったりします。
<ヴェポライザーのオーセンとクローン>
(ところが、)ヴェポライザーのクローンにおいては、「価格相応」あるいは「高いゴミを買うぐらいならちゃんとオーセン買え」というのが通説になっていると思います。
1. ヴェポライザーは、Vapeにおけるオーセンとクローンの差ほどに価格差がない
(クローンはせいぜいオーセンの1/3〜1/2といった価格です)
2. ヴェポライザーにユーザーが施すのは「シャグを選ぶ」「シャグを適量詰める」という作業だけであり、喫味はほとんど全てヴェポライザーの性能に依存します
3. ヴェポライザーの価格はブランドネームもさることながら、チャンバーの均質な加熱、考えられたフロー、バッテリー容量など、価格はそのまま性能に反映されています
4. ハイエンドであったとしてもヴェポライザーは比較的よく故障します。多くのオーセン、ハイエンドヴェポライザーは保証期間がかなり長く、通常は送料を負担するだけでパーツ交換あるいは新品交換をしてくれます(ただし機種によります)
クローンの現実面を、1〜4をふまえてひっくり返してみると
クローンは:低コストな分、チャンバーの加熱が不均質であり、喫味が一定せず、フローコントロールが大雑把で密閉性が不十分なためスカスカで薄い(ことが多い)、またオーセンと比べて明らかにバッテリーのもちが悪い機種が多い、そして比較的高い
(喫味とバッテリーにこだわってハイエンドに手を出すにも関わらず、そこがクローンの最も劣る部分になってしまっております)
クローンは:壊れたらそれまでで、誰も保証してくれない
クローンは:あなたがクローンヴェポライザーの様々な不具合を補えるほどに手先が器用であれば喫味を改善させられるかもしれないが、普通はそれならばオーセンを買った方がいい
個別にヴェポライザーのクローンの評価をすれば(これら趣味で全部買いました)
・IQクローンは密閉性が不十分であり、スカスカでとても喫味を論じられるものではありませんでした。おそらく何か重要なOリングが欠けていて、フレーバーが正しくマウスピースに届いていません。
・PAX3クローンはチャンバーの加熱が不均質で、シャグの焦げ目にムラがありました。早く加熱される部分は苦味をだし、遅れて加熱される部分は旨味や酸味を出します。好む喫味の調整ができません。
・Gpen Eliteクローンはバッテリーがオーセンの6割ほどしかなく、すぐヘタります。またチャンバーの加熱も(PAX3クローンよりはマシですが)不均質で喫味の調整がしづらいです。
良くも悪くも値段相応というのは一方ではその通りかもしれませんが、もし外れクローンを引いた場合はゴミであり、誰も交換をしてくれません。
(博打に4000〜8000円を払うのであれば・・・)
[さいごに]
左から順に、
Colibri V4+Nectar Micro Steel(いずれもオーセン)
Vectar BF(クローン)
PAX3 ブラック(オーセン)
PAX3 シルバー(クローン)です。
オーセンは可愛いです。ずっと手元に置いておきたい、常に使っていたい。
クローンには残念ながら愛情がありません。
1〜2回使ったきりで、久しぶりに箱から出してきました。
良いものを永く、使っていきたいものです。
[追記 efun.topのSolo問題を経て]
efun.topでプリセール品扱いであった「Arizer Solo」と呼ばれるものが、送料込みの4000円程度で買えるという時期がありました。
Arizer Soloといえば次々とハイエンドヴェポライザーを輩出し、ヴェポライザーの世界では高い評価を得ているArizer社のSolo2の一つ前のモデルになります。
一般的な経路で購入した場合、セール価格を加味しても8000-10000円程度はするであろうヴェポライザーが、中華サイトで送料込み4000円ですから、
「販売サイトはauthenticだと言っているが、クローンの可能性が高いかもしれない」と思いながらも手を出しました。
結果として手に入れたのはクローンでした。自分がうかつにも、「efun.topでArizer Soloが4000円で手に入った」ということをこのブログ内で書いたために、それを信用したユーザーがefun.topでArizerのSoloまがいのものを買う羽目になり、
・自分が手に入れたSoloと他のユーザーが手に入れたSoloが異なる
・基板の質が著しく悪いものもクローン品には含まれていた
・基板の粗悪さのためにシャグの温度管理が不安定で安定した喫味が得られないケースがあった
というような事態が発生しました(その節は大変申し訳ありませんでした)。
以上一連の経緯は、「うまおじ、お前が愚かなだけだ」と言われればその通りなんですが、やはり少しでもクローンの可能性のあるものに手を出したことから始まったことです。
やはり、クローンには手を出すべきではないと思います(体験談)
[関連記事]
怪しげなものを買ったために、オーセンなのかクローンなのか検証する必要に迫られました。
こういうものは手を出さない方がいいのです。
記事更新 2018/8/6