ヴェポライザーレビュー うむ美味いおじさん

タバコを吸うためのヴェポライザーをレビューするサイトでした

XMAX V2 Pro レビュー(NeNeNeさん寄稿)

日増しに評価が高くなりつつあるXMAXおよびXVAPE製品ですが、XMAX V2 ProについてのレビューをNeNeNeさんからお寄せいただきました。

NeNeNeさん、詳細なレビューをありがとうございます!

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XMAX V2Proのレビュー、以前某巨大掲示板にも投稿したのですがこちらにも寄稿させていただいてよろしいでしょうか。 こちらにあったほうがご興味ある方の目に留まるかなと思ったので。 今後も楽しみにしておりますね!! 

【はじめに】

・7,000円から8,000円で買える。

・見た目は棒です。作りは堅牢。

・操作はワンボタンで簡単。

・値段の割には美味しい (ただし別売り1,000円のグラスマウスピース推奨)

・携帯性は悪いです。外で使うのはストレス。

・メンテナンスは楽な方だと思います。

【スペック】

・コンダクション/筒状のセラミックチャンバー

・356F(180C) - 428F(220C)5段階温度設定

・18650 2600mAhバッテリー交換式

・1セッション5分 x 10〜12回位

・ヒートアップ40秒位

【外観】

見た目は棒状で、咥えているとソプラノリコーダーを吹いているようです。 herbstick ecoと同じサイズです。 ですがデザインがすっきりしていますし仕上げもマットなのでecoほどの威圧感はないです。(ただしカラーはブラックにかぎる。他の色だと目立つと思います。)

外観は鉄(ニッケル)で堅牢です。 アスファルトに派手に落としましたが壊れなかったです。 ただその分重いです。 マウスピースはシリコンを押し込むことで固定します。

【操作】

ワンボタンです。 3回連続押しで電源オン/オフ 長押しで加熱開始。

押し続けると温度をサイクルします。 (前回使用の温度を記憶します)

5分で自動的にオフ。 マウスピースを外して直下の筒状のチャンバーにシャグを入れます。

【喫味】

(別売り1,000円のグラスマウスピースを使用しての評価になります)

チャンバー→ガラスステム→口という機構のせいか、タバコ葉からの蒸気をダイレクトに味わえる感じがして好きです。

言い換えると、雑味も遠慮なく口に運ばれます。

好きなシャグはその雑味も含めて好きなのでそれも美味しく感じますが、好みじゃないシャグはどうしようもできないです。

味を整えるみたいな器用さはないです。 (その点pax3とIQはすごいなと思います)

因みにシャグはアメスピ・オリジナルやハイタバコ黄をレギュラーに、その他非着香シャグを吸っています。

例えばアメスピの場合。 シャグは蒸気が水っぽくならない程度に調湿。チャンバー7割位まで軽く押し込みながら詰める。180℃からスタートしてかなりゆっくりめのMTLで吸っています。

2,3喫目くらいから香ばしさが口の中に広がって喉への程よいキック感が出てくる。

喫味が薄くなってきたら温度を10℃ずつ、200℃まで上げる。

終盤に喫味とキックがなくなってきたらDLに変え、喉と肺いっぱいで味わいながら最後の喫味を搾り取る感じで終了。

ドローの間隔にも依りますが自分の場合は10分(2セッション)味わえます。

ニコクラも程よい充足感。 アメスピやハイタバコ黄より喫味がマイルドな非着香シャグでも温度を上げたりシャグの量を増やす等調節すれば美味しく吸えると思います。

着香シャグは極稀にしか吸いませんが、まぁまぁ美味しかったと思います。 (着香シャグあまり好きじゃなく、適当な感想でごめんなさい。。。)

下記は粉シャグを使わない前提での裏技的な吸い方ですが、、 マウスピース内のメッシュスクリーンを外すと、ガラスステムをチャンバーの天井まで押し込めます。 そうすると、より濃厚に、よりクリアに、よりダイレクトに蒸気を口に運ぶことができます。

メッシュに溜まったカスやマウスピースのシリコンに蒸気が触れないからなのでしょうか?理由はよく分かりません。 自分はかなりゆっくりと吸い込むのでメッシュスクリーンがなくともシャグが口に上がってくることはほぼないです。 上がってきたとしてもガラスステムの内側に付着してそこで止まっています。 (微細は粉シャグはもしかして吸い込んでいるのかもしれませんが。。。。)

美味しいし、メッシュスクリーンのクリーニングの手間も省けるので自分はこの方法で吸っています。 本体に最初から付属しているシリコンの細口マウスピースだと、蒸気が凝縮されて舌に当たるので喫味とフレーバーは濃くなって美味しいのですが、喉越し/キック感がかなり下がります。

このマウスピースで満足する喉越しを得ようとすると、シャグをかなりギュウギュウに詰めて410F(210℃)にしないといけなくて、 そうなるとセッション中盤から焦げ味になりニコチンも過剰でキツくなります。。

紙巻きテイストに近くなり好きな人は好きかもしれません。 自分も当初は好きでした。 今でも濃い珈琲を飲む時にはたまにこの設定で吸いたくなるときがあります。 珈琲に負けない強く濃い喫味です。 着香が強いシャグやパイプ葉であればセッション最後までフレーバーの裏に焦げ味が隠れて、このシリコン細口マウスピース@高温でも美味しく吸えると思います。 (ただ着香系については感想が言えるほど吸っていません。。)

【携帯性】

携帯性は悪いです。外での使用はストレスですね。 机がない立った状態でのシャグの出し入れは難しいです。

シャグ入れ時、マウスピースが外れてしまうので落としそうで怖いです。 チャンバー入り口が狭く、チャンバーは筒状で深いので指先だけではシャグ入れできません。

シャグ詰め棒/掻き出し棒を使いながらになります。時間がかかります。 シャグ入れにまごついてヒートアップが終わり「さぁ吸おう」と思った頃には、紙巻きの友達は半分以上吸い終わっています。シャグポンも不可です。

シャグが上がってくるのを防ぐためかチャンバー内径より狭い内径の天井があります。 これのせいで一般的な筒状のチャンバーよりも更にシャグが出しにくくなっています。 吸い殻を掻き出すには詰め棒/掻き出し棒が必須です。ですのでシャグ入れに使ったその棒をそのまま持ちながら喫煙することになります。

本体鉄製なのでチャンバーがある上半分は熱くて触れません。加えてシリコン細口マウスピース内部にはステンレスが入っていて、シャグ出し時に誤ってそこに触れようもんなら火傷します。 熱いし出しにくいし落としそうだし、細心の注意が必要です。

外使用での見た目ですが、シリコン細口マウスピースであれば許容範囲だと思います。 (ちなみに私はこのデザイン好きです) グラスマウスピースだとさすがに長いです。 上でも書きましたがソプラノリコーダーを吹いているようです。

そもそもグラスマウスピースは細長で外れやすいので外での使用は注意が必要です。 ポケットやバッグの中に入れておくと確実に外れます。 ですのでシャグをチャンバーに入れたままにしておくと、マススピースが外れてポケットやバッグの中がシャグまみれになる危険性があります。(シリコン細口マウスピースは完璧ではないですが比較的外れにくいです)

バッテリー交換できますが、本体を真っ二つに分解しての交換になるので、立ちながらの作業だとなかなか面倒くさいです。

【メンテナンス】

バッテリー、バッテリー筒部分、電子回路/チャンバー部分、マウスピースと分解できます。 各パーツ毎にバラで購入できます。 (一番故障しそうな電子回路/チャンバー部分は3,000円位)

清掃は他のセラミックチャンバー/コンダクション機と同様か、分解できるぶん楽だと思います。

これは大した問題ではないですが、チャンバー底部に敷くメッシュスクリーンがあまり役目を果たしていません。 チャンバー内径より狭い内径の天井のせいで、このメッシュスクリーンをチャンバーに押し込む時に折り曲げながら入れることになります。その折り曲がりのせいでスクリーンが底部に密着せずに浮きます。 その浮いた隙間に粉シャグが入り込み本末転倒です。 こういった理由から自分はこのスクリーンを使っていません。 その代わりに吸い殻出し終わった後にチャンバー内を吹いて粉シャグを飛ばしています。

自分が非着香シャグしか吸っていないからかもしれませんが、同XMAXのStarry/Fogで散見されるマウスピース汁ジュルリはV2Proではないですね。

【さいごに】

PAX3とIQとしか比較できませんが、喫味に関してだけいえば、PAX3よりこのXMAX V2Proの方が好みです。 (IQに関しては喫味が別物というか、上品すぎるというか、喫煙より上位の嗜みというか、前提となる条件が違うというか、どうにも比較ができません、ごめんなさい。。)

ただ、V2Proは携帯性が上記の通りなので自宅専用機となっています。 外では専らPAX3です。扱い楽ですし、色んな吸い方できますし、喫味安定して十分美味しいですしね。

10,000円以下で購入できる結構良いヴェポライザーかなと思っていたのですが、 最近うまおじさんがレビューしたFlowermate Slickがある現在、似たような価格/デザインならばSlickが第一候補のような気がします。

チャンバー付近の機構も似たような感じですし、(吸ったことがないので分かりませんが)喫味もさらに美味しいのだろうなと思います。 加えてSlickはV2Proで感じていたデメリットを解消できているように思います。

・マウスピースがネジ式なので外れない

・本体カーボンで熱くならない

・シャグ上部にでっぱった天井がないのでシャグが出しやすい

・電池交換しやすい V2Proに利があるとしたら5段階の温度設定くらいじゃないでしょうか。(Slickは3段階)

欲しいなー、Slick。笑

XMAX V2Pro、自分は使い勝手も分かって自分好みの喫味も出せますし愛着もあるので、故障しても各バーツ買い足し交換しながら使い続けると思いますが、今同価格帯で買うとしたらFlowermate Slickを選ぶだろうなと思います。

 

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NeNeNeさん、詳細かつ使用感溢れる素晴らしいレビューをお寄せいただきありがとうございます。IQやPAX3のように味を補正しないというのは、逆に言えばシャグの喫味がストレートに出てくるという意味でもあるので、好感の持てる喫味じゃないかなという気がします。

 

Slickはレビュワー数が多くなくて、今の評価が自分の感想にかなり引っ張られているというか、偏った評価になってしまってると思います。

比較的多くの方がSlickに突入して、今後デメリットの情報が増えることになりますので、Slickの本当の評価がだいたい落ち着くのがあと2週間といったところになると思います。

(なので、NeNeNeさんのレビューを読まれた方が無謀にもSlickに突っ込まないことを願います)

 

2018/8/20 レビュー寄稿

2018/8/21 レビュー公開