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<第九十四弾>
DynaVap 2020 M (クリックでDynaVap本家に飛びます)
2018 M, 2019 M, 2020 Mと3年連続で購入し続けて(愛用もして)きましたので、そろそろDynaVapについて何かしら語れるかもと思い、駄文を書いてみます
初年度初購入のレビューでは「メンドくさい自分には向いていない」と評価しました。
このレビューの失敗点は純粋に使用頻度が少なかったためもありますが、
・ストレスなく楽しむための適切な火力を理解していなかった
・エアフローを閉じないとドローは絞れないと思っていた
(だいなでさんに、ドロー閉じたままにするセッティングを教わった)
上記2点を改善させたところ、DynaVapを愛するようになり、愛するあまりDynaVapに日本市場におけるDynaVapの有利性や低温キャップのメリットを英語で説明したりしてきました。
さて、そのDynaVapの新製品、2020 "M"です。
[外観]
自分の場合はDHLで送料35.27 USDかかってます。ただし新型コロナウイルスで流通が乱れまくってる現状考えると、この選択はあながち間違いでもないと思う。
で、いつものお馴染みの梱包やね。チューブに入ってるのが2020 "M"か。
と思いきや
こっちがKarmaぁ!またKarma Vapおまけでくれた嬉しい(2連続2本目)
なおKarma Vapは2019 "M"がKarma化したものです、細かに観察するとグリップのエングレーブに差がありますが、まぁ同じものでしょう、上がKarma(2019)、下が2019 "M"
(なお、Twitterでの情報によるとKarma VapはPre-Orderさんへのサービス品らしいので、今慌てて購入したとしてもおそらくKarmaは付属しないでしょう)
で、2020 "M"は?
2020!変な梱包してんなぁと思いましたが、文字眺めると
「コイツはアンタをDynaの宙へと飛び立たせるカギだぜ」
鍵イメージしてたんですね。あたしゃキャップかと思ったよ。
さて、全景から
上が2019 "M"、下が2020 "M"
パッと見て気づくのが、2020 "M"の方がグリップのエングレーブが深くなっていて軽量化に成功している。
・2018 "M" 実測 20.8 g
・2019 "M" 実測 19.15 g
・2020 "M" 実測 18.7 g
これ系は軽いに越したことはない。
フローホールにも改良が見られてて、斜め削り、斜め穴になっている。「かえって塞ぎにくくね?」と思いましたが、
ホール部だけ削りが深くなっているので、自分の人差し指でストレスなく塞げます。
(でもすぐに全閉にしちゃうので、関係ないっちゃ関係ない)
反対面。なんかエングレーブに命かけてる気迫を感じる。
DynaVapというコンセプトは同じなのに毎回微調整かけて発売してんのスゴイね。
キャップは標準購入だと「標準キャップ」です。低温キャップではないので悪しからず。
で、この「標準キャップ」に
爪(くぼみ)がついた(下 2020 "M"、キャップに凹み)
理由は明確ですね、2019までは加熱してクリックがなった時に「ポップ」してキャップが飛び出してしまうというのがFAQにも記載されていましたが、これを防ぐためでしょう。
自分の2019は適度にペンチで内側に凹ませているのでポップすることはないんですが、この凹みは2020の新しい工夫と言えます(確かに2020 "M"ではキャップの着脱時に引っかかりを感じます)
チャンバーの削りも変化がみられますが、これの利点は試してみないと分かんないっすね。なお、2019の鋭利すぎたステムの接続部は、2020では鈍化して(自分が)傷つきにくくなっています。
チャンバーのディスクは2019を踏襲しているようですね。
内部も基本構造は同じようです。エアフローを指で塞いで無段階調節する方はこのままで
全閉する人はこっちで、どーぞ。
[使い方]
シャグを入れてライターで「カチッ」と鳴るまで炙って吸ってください。
で、去年はこれで終えていたのですが
[お気に入りのライターシリーズ]
ライターのレビューも依頼されていたのですが、その辺はシガーとか吸ってる人を参考にしていただいて、とりあえず今頻用してるライターを3つ紹介。
左Aomaiは有名ですのでご存知の方も多いかと思います
ハンズフリーで火柱が出続けます、指がダルくならない。
まんなかCOHIBA、トリプルトーチ、火力は最強ながらガスの消費ハンパない。せっかちな自分は自宅では主にこれ。
右、WindmillのKATANA、火がピラー状に出るので炙るのに最適。外出時はAomaiとKATANAを使い分けています。
[喫味]
使ってみての感想ですが、キャップはクリック時にちょこっと跳ねるだけで飛んでいくことはありません。
<チェシャグ 緑 フロー全閉>
1セッション目は甘みと旨みがよく出ますが、香ばしさ・キックは弱めに感じます。個人的には1セッション目は半ば捨てセッション扱いしています
2セッション目、香ばしさとメンソール感出てきて良い感じです。旨みと甘みと香ばしさのバランスが一番良いのがコレですね。
3セッション目、やや辛味と香ばしさが強くなってきますが、まだまだ吸えます。むしろ紙巻っぽい喫味に変わって、こっちが好きな人も多いはず
4セッション目、喫味が落ちてきますね。フレーバー全般が弱く感じられます。ライター(今回はKATANA使用)との関係もあると思いますが、そろそろ限界。
なお、メンソール感は全体を通してやや抑え気味に感じました。着香系シャグを吸っても着香感をすごく感じることってDynaVapだとあまりないので、非着香が基本になるかなという気がします。
デジタル・セッション系の機種と違って、変わりゆく違いを楽しめるのもDynaVapの良さだと思います。
<チェシャグ 赤 フロー全閉>
1セッション目、葉のもってる本来のフレーバーみたいなのが初期に出てくる感じがします、低温でフルコンベクションで吸うと似たような喫味になりますでしょうか
2セッション目、チェシャグらしさが出てきます。香ばしさ、旨み、よく引き出されています。最高のセッションっすね。
3セッション目、辛味は出ますがまだまだ吸える。着香シャグやメンソールシャグと比べて非着香の方がセッション数多く楽しめるという気がします。
4セッション目、ややCombustion混じってきますが、チェシャグ赤だと味がさほど落ちない。
5セッション目は、さすがにcombustion主体になるので、お終い。
なお、昨年末に実施したアンケートから、DynaVapユーザーが好んでいるシャグの内訳は
このようになっています。チェ赤とかチェ緑はむしろ少数派のようですね。マニ金とハイ黄が人気高いです。
[ vs 2019 "M" ]
要するにこのレビュー見ている人の疑問は「2019 "M"に比べて2020 "M"は買いなの?」に尽きると思うんですが、
自分の感想としては
「フロー全閉仕様で使っている限りでは、2019と比べて差を感じない」
という結果になります。キャップがポーン!しなくなったのは良い改変だと思いますが、自分は低温キャップ使っちゃいますのであんまり関係ないしなぁ。
コンデンサーいじって中の掃除するときとかに各パーツの金属的な鋭さが減ったのは若干助かりますが、これも微妙な変化でしょう。
[さいごに]
で、2019 "M"と2020 "M"はあんまり変わんないという感想を書いたわけですが、自分がDynaVapを用いるときは
・キャップは標準キャップから低温キャップに変更
・ライターはDynaVapオススメよりも火力の強いものを使用
・フローホール潰して全閉仕様で使用
という使い方をしています。
ドローを少しずついじりたい人はドロー調節の効くステムを選べますし、フレーバー主体・セッション数稼ぎたい人は低温キャップ使う、ミストが熱いと感じる場合は3rd Party製のガラススパイクステム購入したり、炙る時の本体を回転するのがダルい人は回転させるためのパーツを購入できる、そもそもライターで炙るのがダルい人は専用ヒーターが販売されている。
どれだけ書いたかわかりませんが、DynaVapの良さというのは「自分の好みに合わせてカスタマイズできる」ところにあると思います。自分だけの組み合わせを模索して微調整できる、そのバラエティの豊富さとしてはトップクラスのヴェポライザーでしょう。
ということで、
「2020 "M"は2019 "M"とあんまり変わんねーのかい」という風に読めたかもしれませんが、「自分好みに改変できるパーツがまた一式増えた」と考えれば、そしてKarma Vapも増えているわけで、メンテナンスさえきちんとやれば末長くDynaVapを愛せそうだ。
そういう感想になりました。
以上、DynaVap 2020 "M"でした。
記 2020/4/2