ヴェポライザーレビュー うむ美味いおじさん

タバコを吸うためのヴェポライザーをレビューするサイトでした

ハイエンド Zeus Arc GT

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<第六十三弾>

Zeus Arc GT(クリックで本家サイト、Zeus Arsenalに飛びます)
海外ではすでに評判の高い機種、Zeus Smite、Zeus Smite Plus、Zeus Arc、そしてこのZeus Arc GTを販売しているブランドなのですが、
Zeus Arsenalそしてその販売サイトであるToronto Vaporizer(TVape)はアメリカ、カナダ、ドイツにしか発送しておらず、なかなかその評価がしづらいというのが悩みのタネでした。

今回は少し力技だったのですが、Zeus Arsenalからアメリカ国内にいったん発送してもらった後、日本への転送業者を利用してZeus Arc GTを入手しました。

[結論先取り、このレビューに書かれていること]

・デフォのマウスピースは使い物にならない(ひと工夫必要)

・非着香、着香ともに良い喫味を出す

・割とシャグポン

・バッテリー大容量

・総合的に非常に良い機種

・入手経路が限られている

 

[外観]

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外箱、オサレっすね。いや、標準的か。過大評価はいかん。

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ウーッフーッ!テンション上がる!

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アクセサリーたち、右がMicroUSB、その下に(隠れてますが)ガラススペーサー、

真ん中が綿棒、左が掃除用のモール、綿棒とモールの間にはアルコールワイプが隠れています。

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こんな感じ。本体行きましょか。

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フロント部、操作系はありません。左にインジケーター。

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どっちをフロントと考えるのか、瑣末なことだとは思いますが、
こっちがフロントかもしれません。インジケーターがある部。

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"GT"の金色(こんじき)の刻印、眩しい。

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底面、お尻にあたる部分ですね。バルタン星人っぽい。メリケンどもには通じまい。
ここにひと工夫あります。バルタン星人の鼻にあたる部分がピッキングツールになっています。スリットのある部分(画面左)を押すと、ピッキングツールが浮き上がって

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外れる、ここにMicroUSB充電ポートとエアフローが隠れている。

重要なトップを見ていきます。

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右のスリット部を押し込むと電源on/offです。
手前の少し空いた空隙が吸入口というか、マウスピースの吸う部になります。
PAX3のフラットマウスピースをイメージしていただくとよろしいかと思います。

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マウスピースを外した実際のギミックはこんな感じで、上の金色の空間がチャンバー、下のボタンが電源on/offになっています。

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マウスピースですね、ここまで金色にする必要あったのか疑問ですが、ともかく金色です。

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マウスピース兼フィルター。右側の黒いブロックが電源を押したりするパーツです。

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バラすとこんな感じ。左下シリコンマウスピース、右下エアーを冷却するパネル、
左上シャグ食べないようにするフィルター、右上Flowermate Slickのフィルター

 

なぜここにFlowermate Slickのフィルターが?となるのですが、どこで説明しようか悩んだのですがここに書きます。
メーカー推奨のデフォのままの仕様だとZeus Arc GTは使い物になりません。フィルターの目があらすぎてシャグを食べまくるのです。

購入して使ってみて、すぐに口の中がシャグまみれになり「このクソマウスピースが!不良品かよふざけんな!!」と荒ぶったのですが。なんせ転送料含めて30,000円ぐらい払ってます、こんな初歩的なミスで使用を断念するのがアホらしかったのでひと工夫加えました。

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家の中の8種類ぐらいのフィルターを試しまくって、Flowermate Slickの大きめのフィルターが、このシリコンマウスピースにぴったりはまることが確認できました。Flowermate製品だと互換性あるはずなので(V5Nanoとか)マニアなら似たようなサイズのフィルターがあるはずです。二重フィルターでこの不具合は解消しました。参考にしてください。

<おまけ>

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バルタン星人の鼻(ピッキングツール)はマウスピースのこの部に圧着されます、例の黒いブロックはネオジム磁石だったわけです。考えられてるなぁ。
(ちなみにこれがないと充電時にピッキングツールを紛失します)

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この機種の購入を検討しそうな人が、すでに持っていそうな機種を並べてみました。
小さい、っすね。

 

[性能]

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・電源ボタン長押しで起動

・起動時、電源ボタンクリックで温度変更(low-middle-high)

・起動時、電源ボタン長押しでoff

 

通常は温度についての記載があってその正確さなんかがウリになっていたりするんですが、公式を見ると(以下スルー可)

--温度の柔軟性(公式の英文の適当な訳)--

Zeusは設定温度についてこれまでの製品と異なるアプローチをしている。ユーザーは1回シャグ(シャグじゃないんですけど)を詰めたら、普通は3セッション、30分ぐらいは吸う。その3サイクルを効果的に楽しむためにZeus Arc GTは工夫をしている。
朝起きてから吸うときはサイクル1(low temp)で楽しんで、昼はサイクル2(middle temp)を満喫し、寝る前はサイクル3(high temp)でおネンネする。こうやって1日のサイクルを1回詰めたシャグ(シャグじゃないんですけど)で完了する。

もっとパンチが欲しいならサイクル3(high temp)で開始すればMightyみたいなライバルとも比肩しうるぐらい、この小さいヴェポでモクモクで楽しめる。

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つまりアレを吸うのに最適化するために3サイクルを設けているということです、シャグ使ってる人たちはお好みの温度で吸えばいいと思います。

 

・ヒートアップタイム high temp:90秒

 (ただしそれより前に十分な喫味が出てきます)

・ヒートアップ中は青インジケーター、安定すると緑インジケーター

・セッションタイム:不変10分

・セッション数:だいたい6〜8回と記されていますが、シャグだと5分offで12〜16回の使用でいい気もします。3500 mahだと5分1セッションで15回以上は楽しめるはずです。

・バッテリー残量は、起動時にフリフリするとインジケーターが赤く点灯してバッテリー残量を教えてくれます

 

<追記> ← New!

国内での取り扱いが始まりましたので、このタイミングで「1ヶ月使用してみての実際」を記事化しました。参考になればと思います。

 また、この機種についていくつかの質問をいただきました、説明が不十分な点もあったかもしれないので追記しておきます。

シャグの使用量はPAX3より多いのか?

もちろん詰める量にもよるのですが、PAX3と同等かやや少ないとお考え下さい


マウスピースが熱くならないか?

最高温度で何度も吸っていますが、熱くて困るということはないです。ただ、ヴェポライザー使っててアチチを感じることがそもそも多くないのでうまおじ自身が熱さに対してやや鈍感だとお考え下さい


本体は熱くならないか?

Davinci IQのようにとても熱いということはありません、握れないということもありません。ほんのり温かくなります、カイロとして使うのは不満という程度です

 

ニコ汁は気にならないか?

マウスピースの金色の板が防いでいるようですね、まる1日(15〜20回)使っても気にならず、翌日マウスピースの掃除をするとニコ汁が金の板に付着してます。掃除はStarryのマウスピース程度の煩雑さです。

 

喫味の傾向は?

シャグにより大きく傾向は違うのですが、非着香ならばPAX3と比べて濃厚さはさほど変わらず、フレーバーを引き出したような感じ(特にバリシャグ赤など)、着香ならばDavinci IQの喫味を若干濃くした感じ(特にコルツライチ、コルツグリーンティー、キールロワイヤル)に思えます。

 

メンテナンス頻度は?

半日から1日に1回はメンテナンスすることになりそうです、理由はマウスピースがシャグで目詰まりを起こすためです。トータルでPAX3のマウスピースの掃除頻度、Starryのマウスピースの掃除頻度、AirVape XSの掃除頻度とほぼ同等ぐらいに思えます

 

メーカーは1日に3回アレを吸うことを目的に作っていますので、シャグスモーカーのように日に10回とかの使用は想定していないようです。そのため海外の連中の印象よりもメンテナンス頻度は上がるとお考え下さい。

 

[喫味]

<チェシャグ 赤 middle temp>

様々に吸ってシャグと合う温度を探してきたのですが、middle-highがいい気がします、個人の好みですけれども。

「コンダクション」と書かれていますが、ハイブリッドのような広がりのあるフレーバーを出します。チェシャグ赤だと濃厚さはさほどでもないんですが、旨味、甘味、わずかな酸味、上品な喫味を出します。

これ、どの機種に近いのか考えていたのですが、Davinci IQでバッチリ設定が決まった時の喫味の、それよりももう少し濃い感じの喫味ですね。

美味いし割と濃いしダラダラ吸いができる。

 

<バリシャグ  赤 middle temp>

PAX3よりも旨味と香ばしさといった広がりのある喫味、middleだとフレーバー主体、highだとキックと濃厚さが強く出ます。

美味いんだよなぁ。

序盤5分はmiddle、終盤5分はhighにすると喫味を追いかけていけます。美味い。

 

<コルツライチ middle temp>

なぜここでコルツライチ?と思うかもしれませんが、
今までコルツライチ = Boundless CFCというのがテッパンみたいなもんでした。

Zeus Arc GTでコルツライチ、美味いんですよね・・
Boundless CFCと遜色ない、あるいは上回る喫味を出します。
甘味、ライチ感、旨味、よく出るんです。美味い。

時間経過で喫味は減弱しますが、減弱の仕方もゆっくりなんです。美味い。

 

<コルツグリーンティー middle temp>

甘味、旨味、コルツグリーンティーの複雑なフレーバーをよく表現します。

すごく濃いというわけじゃないんですが、それこそやはりDavinci IQを幾分濃くしたような喫味です。上品で柔らかくて比較的濃い。

湿度を上げるとフレーバーが強く、湿度を下げてhigh tempでキックが強く出てきます。

美味い。

 

<Excellent Kir Royal middle temp>

上品ですね、Kir Royalの甘めの酸味、カシスのフレーバー。

今まで味わったことのないフルーティーさ。

Fenixだと迫るようなコンダクションに近い濃厚なフレーバーですが、Zeus Arc GTだとハイブリッドのような柔らかいかつフレーバーに富む喫味が味わえます。

美味い。美味い。

 

<アンホーラ フルアロマ middle temp>

ちと喫味は弱いんですが、アンホーラの甘味、香ばしさがほどほどに出てきます。

パイプ葉のように十分加湿してあればいいかと思ったんですが、そういうわけでもなさそうです、難しい。

 

[メンテナンス、使い勝手]

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シャグポン、なんですよね。もちろん常にというわけじゃないんですが、半々ぐらいでシャグポンします。

チャンバーはコンベクションばりに汚れづらい。

マウスピースは割と頻繁に掃除する必要がありますが、メンテナンス箇所はそこぐらい

(50回ぐらい吸ってエアパスは一度も掃除してませんが、汚れてる形跡がありません)

 

[ここなら安いよ]

現状、直通の入手経路はありません。アメリカから転送使うのが一番確実な気がします。

 

[さいごに]

入手に苦労した経緯があります、待望のZeus Arc GTだったので褒めすぎないように配慮したつもりですが、しかしいい機種であることは疑いがありません。

バッテリーは大容量3500 mah(ポータブル機ではPAX3と同等の最高クラス)、マウスピースこそ難がありますがメンテナンス性に優れ、ピッキングツールのギミックもしっかり仕事をしている。

通常フレーバーを出しにくい着香で非常にいい喫味を出す、非着香も美味い、濃厚というより上品で舌当たりの良い柔らかい喫味が出る。

以下フレーズを使うのに非常にためらいがあったのですが
端的に言えばDavinci IQの上品なフレーバーを強化し、PAX3の簡便さ、お手軽さを付与した機種、といえばZeus Arc GTの良さが伝わると思います(また叩かれそうですが)。

実際、今まではSolo2、Tera、PAX3、Starryあたりを使いまわしていたのが、ここ最近は使用機種に明らかに変化が出てきて

メインZeus Arc GT、サブAirVape XS、そしてちょっと吸いにStarryを使いまわすという日常に変わっています。数週あるいは数カ月経てばこのルーチンにも変化が出てくるかもしれませんが、ともかく現在はそういう評価をしています。

 

とんでもない機種が出てきた、そういう印象です。

 

なお、いつも書いてることですがこの評価はうまおじ個人のものであって、皆がそう感じるわけはないと思っています。話半分に参考にしていただければ幸いに思います。

 

記 2018/12/9