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<これは単なる読み物、歴史を綴っただけの記事です>
JUULもPAX3もPloom TECHもレビューしてきて、初代Ploomのレビューを書き始めたのですが、
いったい"Ploom"というのはなんなのだろう?PAX LabsやJUULとの関係は?
ということが妙に気になってきて、調べてきました。こういうネタは早いうちにまとめておかないとネットの海に埋没してしまうので、情報が得られるうちに記事化しておこうと思います。(各種ソースの認識に誤りがありましたらお伝え下さい)
1. はじまりはPloom(Wiki; PAX Labs)
PAXを販売するために2007年にJames MonseesとAdam Bowenが設立したのがPloom社でした。初代PAXはPloomブランドで販売されていたので、これにはPAX by Ploomの名が冠せられています。
2. JT(日本たばこ)との資本提携と、JTによるPloomブランド取得(ロイター)
PAXにより成長を遂げたPloomは2011年にJTと資本提携を行い、JTはアメリカ国外でのPloomブランドの商業化権を取得します。この資本提携下で開発・販売されたのがJTのPloom(初代;2013年12月〜2016年12月31日)になります。
JTとPloomの資本提携は3年に及びましたが(Inc.)、2015年2月17日にJTがPloomの特許権と商標権を取得し、Ploomは完全にJTのものとなります。
3. PAX Labs,JUUL Labsの設立とPAX2、JUULの発表
2015年にPloomを売却したため、旧Ploomは社名をPAX Labsに改めます。2015年5月22日にJUUL Labsも設立されますが、同年6月に公表されたJUULはPAX Labsから発売されます(Wiki; JUUL)
(なお、本家PAX Labsの説明だと2017年6月にPAX Labsが設立されたというような記載がありますが、これはJUUL LabsとPAX Labsが分離独立したという意味だと思われます)
PAXシリーズは、初代はPloomからの発売でしたが、PAX2およびPAX3はPAX Labsからの発売となっています。
(ウェブ上でしばしばPAX2 by Ploomの記載がみられますが、業界内のPAX2の公表はPloom名でなされて、実際の販売はPAX Labsへの社名変更後になされたようなのでこれは致し方ない気もします)
旧PloomはJTにブランドを売却し、PAX Labsへ社名変更した翌月にはPAX2の発表で脚光を浴び、その数ヶ月後にはJUULを発表してアメリカのVape-Pod産業の牽引役となっていくのですから、非常にしたたか、かつ戦略的に企業運営しているように感じます。
2017年7月にPAX LabsはJUUL Labsを分離し、独立企業とします。
そして、PAX LabsからはPAXシリーズが、JUUL LabsからはJUULが、PloomはJTの独自ブランドとしてPloomシリーズ(Ploom TECH, Ploom TECH+, Ploom S)が開発されゆくことになります。
自分が最近手にした初代Ploom。
コイツは、JTがPloom(現PAX Labs)と資本提携している最中に生まれた、今から考えると不思議な紆余曲折の上に成り立っているシロモノだと考えさせられます。
なお、この初代Ploomには「カリフォルニア-サンフランシスコ産まれ(現PAX Labsの所在地)」の銘が刻まれています。
記 2020/3/8